ステンレスへ施した無電解ニッケルメッキが剥がれました。。。
「先日納品してもらったステンレス加工品のメッキが組立途中で剥がれた!!」
とご連絡がありました。組立途中という事は・・・お客様の生産ラインストップの可能性があります。
緊急事態発生です!!!
SUS304に無電解ニッケルメッキ処理を行う加工品ですが、相手部品と組合せた際にメッキが剥がれたとの事です。
もちろん弊社側で出荷前検査を行っておりますが、
外観は正常品と比べても遜色ないため、剥がれる可能性を見抜く事は出来ませんでした。
しかしその後、早急に原因究明し対策を行った事でお客様にはご理解いただきました。
様々な機密情報が含まれるため詳細は伏せますが、私自身も勉強になったので
今回は、ステンレスにメッキ処理する際の注意点を書きたいと思います。
「そもそもステンレスへのメッキ処理は必要なのか?」と言った疑問が生まれると思いますが、
この加工品は相手部品と接触し運動するため、耐摩耗性の向上が必要でメッキ処理しています。
その他、電気伝導性の向上、耐食性の向上、美観の向上などを目的に、ステンレスにもメッキ処理が施されます。
つまり、ステンレスも他の鋼材同様に、比較的安価な素材を使用し表面処理を行う事で機能性を向上させる。
事を目的にメッキ処理するケースがあります。
ただしメッキ屋さんでは「ステンレスにメッキはもったいない、本当に必要なの?」とちょくちょく
聞かれますので珍しいケースだとは思います。
またステンレスはメッキ処理が行いにくいと聞きます。何故でしょうか?
その理由は、ステンレスの表面には酸化被膜があるからです。
この被膜を完全に除去せずに、メッキ処理すると密着性が悪くなりメッキ剥がれの原因となります。
上部写真はステンレスメッキ品の一部拡大図ですが、赤丸部はメッキが剥がれています。
次回、「酸化被膜の除去とは?」をお伝えします!
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