新入社員でも分かる伝動講座!ベルトとプーリーを使用した伝動とは?
先日弊社の営業社員から図面内容の相談がありました。
「図面のプーリーですが、○○精工さんの転造プーリー加工機で製作出来ませんか?」
図面内容は・・・FC材・多段プーリーの構造で、転造プーリー加工機では製作不可です。
LOT数も多くない事から金型成型は難しく、切削加工にて見積を行いました。
ところで「転造プーリー」をご存じでしょうか?あまり聞き慣れないのではないでしょうか。
今回は「転造プーリー」の説明をしたいと思います。
が、その前に「プーリー」について役割と種類を簡単にご説明します。
「プーリー」:エンジンやモーターといった動力源からベルトを使用して動力を伝達する際に必要な部品です。
写真のようにプーリーは動力源としての駆動側と従動側それぞれに組み込まれています。
自動車やバイクのエンジンを動かすために用いられるタイミングプーリーは代表的なものです。
タイミングベルトを使用するプーリーだからタイミングプーリーと呼びます。非常にシンプルな名前です!!
タイミングベルトとタイミングプーリーはそれぞれに歯型があり、歯型同士が噛み合うことで伝動します。
次にご紹介するのはVベルトとVプーリーです。
タイミングベルトと同じく自動車に使用されていますが、エアコン等の補器類の作動に用いられます。
下図のように断面がV字になっている事からVベルトと呼びます。
Vプーリーの溝もこのようにV字です。
またVベルトは農業機械にもよく使用されています。弊社はバンドー化学㈱の販売代理店なのですが、
弊社のベルト販売額の5割以上が農業機械用のVベルトになります。
ちなみに下記が農業機械の使用例です。なんだかエライことになっております・・・
コストやダウンサイジングの観点から1本のベルトで複数個所へ伝動させています。
VベルトとVプーリーはベルト側面の摩擦により伝動します。
タイミングベルトとは伝動方法が違いますよね。理由はもちろんありますが、それはまた改めて説明します。
説明が長くなりましたが、以上がプーリーの種類と役割です。
次回「転造プーリーとは」をお伝えします!
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