まずは下の写真をご覧ください。

 

 

 

この写真はNC制御のコイリングマシンでバネを巻いている様子です。

 

過去のブログで以下の通り触れました。

 

巻きバネは専用のNC工作機械を用いて製作します。基本的には量産・試作時ともに同じ機械を用います。

 

量産時は速くて正確なNC制御の機械を用いて、製品コストを下げることが最良だと思いますが、

 

試作品の場合においてはこれに当てはまりません。

 

例えば切削加工の場合、それほど複雑で無い形状であれば、

 

NC旋盤やマシニング加工機を用いるよりも、汎用旋盤や汎用フライス盤を用いるほうが、

 

加工費も安く、かつ納期も早まる可能性もあります。

 

何故そう言えるのか?

 

「段取り時間の差」です。

 

NC制御の場合、プログラムを組む時間が必要です。

 

これに対し、汎用旋盤や汎用フライス盤の場合はプログラムを組む必要がありません。

 

「プログラムを組むか否か?」この段取り時間の差が、コストや加工時間に大きな影響をもたらします。

 

なら、すべての試作品を汎用旋盤や汎用フライス盤で行えば良いのでは?

 

に結び付きますが、実際の加工現場ではそうなっていません。何故ならば・・・

 

汎用旋盤や汎用フライス盤を操作できる加工職人が社内にいない…。

 

加工現場に訪問されたことある方なら「あ~なるほど~」と共感いただけると思いますが、

 

加工現場で汎用旋盤や汎用フライス盤を操作されている方は、ご年配のベテラン職人さんではなかったでしょうか?

 

プログラムで数値制御しないからこそ、「職人の腕やカン」がとても重要になってきます。

 

昔の加工現場では、入社するとまず汎用旋盤や汎用フライス盤で修業し、NC制御の機械を覚えるといったことが当たり前。

 

だったそうですが、今はそうではなくNC制御の加工機のプログラムからスタートするケースも多いとか…。

 

以前、訪問した加工先の凄腕加工職人さんがおっしゃっていたのですが、同時5軸加工機のプログラムを組むには・・・

 

「旋盤・フライス盤の知識や扱った経験から、どのように刃物を動かせばこの形状に削れるのか?を知っていることが必須。」

 

とおっしゃっていました。なるほど、確かに。

 

私は機械加工をしたことありませんが、”応用は基礎があってこそ” と言う訳です。

 

さて巻きバネの話に戻りますが、巻きバネ加工において汎用旋盤や汎用フライス盤に代わるものと言えば・・・

 

「手曲げ加工」です。下記の写真をご覧ください。

匠の職人さんが、左手で何かを押さえて右手でハンドルを回しています。
手元を確認すると・・・鋼線が巻かれています!
押しバネの完成です!!

こう見ると、ワークを手動ハンドルで回しながら加工する様子など、汎用旋盤と似ています。

 

実際に作業を行っていただいた “匠の加工職人” さんはいとも簡単そうに巻かれていましたが・・・

 

素人では絶対無理!!な技です。

 

この手巻きができる巻きバネ加工業者さんは、今やずいぶんと減少しているらしく、この加工業者さんは○○県で唯一手巻きが行える加工業者さんとなります。

 

なので、全国から問合せも多いそうです。

 

ですが、この手巻きの技術をお持ちの “匠の加工職人” さんもご高齢になられました…。

 

が、ご安心ください。お弟子さんに技術の継承をされています!!

 

萬代は今後も、手巻き技術を用いた巻きバネ試作品からスタートし、量産までを一気に請け負うことでお客様のお役に立っていきたいと考えています!!

 

ですので、このブログの読者様で巻きバネの試作品にお困りの方!

 

ドシドシお問合せください♪

 

ちなみに、この巻きバネ加工業者さんでは下の写真のような珍しい巻きバネも製作されていますよ♪

 



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