ベアリングの型式、一文字でも違うと・・・
さて今週、10年に1度と言われる大寒波が到来しました。
弊社の営業所がある島根県では積雪量が40センチを超えたとか・・・
更に本社がある神戸市でも積雪の影響で従業員の半数以上が通勤困難で出社できませんでした。
この辺りでは車のタイヤもスタッドレスに変えておらず、身動きが取れずパニックに陥ってしまいます…
そんなハードな一週間でしたが、皆さんはいかがでしたでしょうか?
では本題に移りますが、先日お客様よりベアリングのお見積依頼がありました。
ご依頼の内容は、型式「608ZZ」 数量:800/LOT 年間2,000~3,000個使用
ご依頼の経緯を確認したところ、ある国内ベアリングメーカーからの置換えとの事でした。
置換えの理由は昨今の価格改定に起因するものだそうです。巷でもよくある話です。
改めて弊社はベアリングメーカー「日本精工:NSK」の販売代理店ですので、もちろんNSK製で見積回答をさせていただきます。
ですが置換えとのことだけあって、価格もそれなりにお安い…。
更に・・・ベアリング置換えは価格勝負だけではありません。各メーカーで寸法や仕様が異なる場合もあるので注意が必要です。
主要寸法は各メーカーとも統一されていますが、今回を例に違いを見ていくと・・・
まず外輪の面取寸法がわずかに異なります。
このわずかな違いにより、お客様の用途によっては採用不可となるケースもあります。
次にグリスも異なります。使用環境により最適なグリスを選定する必要があります。
最後は型式の違いです。他社製「608ZZ」をNSK製に置換えると「608ZZ1MC3E J NS7」となります。
いかがでしょうか?全く違うものに思えますが、先ほどお伝えしました通り主要寸法は同じです。
型番の詳しい詳細は割愛しますが、今回のポイントは「J」です。
この意味は、「MADE IN JAKARTA(ジャカルタ)」です。
今回の置換えの条件として国内主要ベアリングメーカーであればOKとの事でした。
NSKは国内主要ベアリングメーカーですが、生産国はジャカルタ=インドネシアです。
少しグレーな感じです…。
ZZシールドにも「MADE IN INDONESIA」と刻印されている可能性があります。
当然NSKのメーカー保証はありますがこれをどう捉えるかはお客様次第です。
このようにベアリングの型式には様々な意味が込められています。他メーカー製品も同様です!
これを知らずにスルーしてしまうと、あとで大変な事になったりもします。
まさにアフターフェスティバル!!
「型式の意味を調べ理解する」ことは手間かも知れませんが、このひと手間が「あとの祭り」を
回避させたり、自身の知識の幅を広げてくれますので、非常に大事な取り組みだと思います。
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