「遊星歯車(ギア)とは?」新入社員でも分かるポイント②【構造・原理】
前回は「目的と特徴」をお伝えしましたが、今回は遊星歯車機構の「構造」についてです。
遊星歯車機構は平歯車で構成され、太陽歯車、内歯車、遊星歯車の3つの歯車のうち1つを固定することで
減速・逆転・増速機構の役割を果たします。
今回は「内歯車を固定した減速」の場合の各歯車の役割を紹介します。
・太陽歯車(サンギア):動力の入力側にあり遊星歯車機構の中心に位置しています。
周りに配置している複数の遊星歯車に入力された動力を伝達します。
・遊星歯車(プラネタリーギア):太陽歯車から伝達された動力を「自転」しながら内歯車に伝達するとともに、
内歯車に沿って「公転」します。
まさに太陽の周りを自転しながら公転する「プラネタリー:惑星」の様です!
・内歯車(インターナルギア):最も外側に位置しており、減速機構では固定されています。
自転する遊星歯車の歯数より歯数が多いことで回転が減速され、
減速された回転を遊星キャリアに伝達します。
つまり入力された動力は、太陽歯車⇒遊星歯車⇒内歯車の順で伝達され、遊星歯車と固定した内歯車の歯数の違いで
回転速度が減速された後、遊星キャリアから出力されます。
このように歯車の自転、公転機能を活用した歯車の組み合わせ機構を遊星歯車機構と呼びます。
どうでしょう?こう見ると非常に「うまい!」「賢い!」機構だと思いませんか?
これで構造・原理は分かりましたね!では次回がラストです!逆転・増速についてお伝えします♪