別作加工品導入事例achievement case

-CASE4-⾃動⾞部品メーカー様の困惑解消依頼

バラつきのあるポンチの⼯具寿命を改善せよ

製品のクオリティが不安定で計算がたたない…

⽇頃からお付き合いのある⾃動⾞部品メーカー様の現場訪問時に、⼤量の使⽤済みポンチを発⾒!200Lドラム⽸がΦ8×27mmの使⽤済みポンチでいっぱいに…。
話を伺うと、現在購入しているポンチの品質が不安定で、工具寿命にバラつきがあり交換タイミングの計算が立たないので困惑しているとのことでした。

【ご依頼内容】
【商品名】 ピンかしめ用ポンチ
【現 状】 消耗工具であるポンチの交換サイクルが5000~10000ショットと不安定で、交換タイミングの計算が立たないので困惑している。原因を調査するも明確な答えは出ていない
【課 題】 耐摩耗、耐磨滅、耐欠けの向上によるポンチの安定的な長寿命化

設計者さんに現状報告

さっそくポンチの設計者さんを紹介して頂き、現場での窮状を伝えました。設計者さんによると、「これまで何度も設計変更して改善を試みたが上⼿くいかず、設計変更での改善はもう限界…。ポンチの個々の能⼒に頼るしかない状態です」とお⼿上げでした。これまでの別作加工品製作に関する経験からイメージした対策案の概要を説明したところ、「萬代さんにお願いします!」との流れになりました。

⾦属⽪膜コーティング時の温度に着⽬!途中経過

価格を抑えるために金属皮膜コーティングによる改善案を提案したところ、「以前にチャレンジしたことはあるが逆に早期破損した」とのお答え。その情報から、コーティングの作業工程で発生した熱が原因ではないかと想定し、対策に乗り出しました。なぜなら、鉄はそれぞれの特性により一定以上の熱が加わると軟らかくもろくなる(いわゆる、焼きなまし)からです。

①母材にSKD11(合金工具鋼鋼材、ダイス鋼)を使用し、コーティング時に影響を受けないよう1000度の高温で焼き戻し
②400~600度にて金属皮膜コーティング

この作業を専門業者に依頼しました

結果最⼤3倍のショット数を実現!

それまで5,000〜10,000ショットで不安定だったポンチの使⽤回数が平均15,000ショットにまで増えました。最大約3倍の安定した長寿命化は、自動車部品メーカー様も大満足の結果となりました。
まとめ

ポンチ製作では通常、最も重要な先端部は研磨で仕上げます。
ワイヤーカット加工では効率的な仕上げが可能ですが、熱が加わるため先端部の硬度を確保できなくなるからです。ただ、今回の事例のように高頻度で交換する部品製作用として使用するケースでは、手間とコストがかかる研磨仕上げは不向きと言わざるを得ません。相反する諸条件の中で、ワイヤーカット加工による量産性を実現させつつ金属皮膜コーティング時の熱影響を回避するため、母材に「SKD11高温焼き戻し材」を選択したことが決め手となりました。これまで蓄積した萬代の金属特性に関するノウハウがクライアント様のお役に立てた事例となりました。